2025/09/02

今月の鳥「アオゲラ」

日本野鳥の会が発行する、ワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。

2025年9月の鳥は、「アオゲラ」です。


撮影:山中 忍/撮影地:埼玉県


私が住んでいる東京郊外の公園では、5月の繁殖シーズンになるとアオゲラの声が聞こえてきます。

「ピューッ、ピューッ、ピューッ」という鋭い鳴き声が公園の中でこだまするようになると初夏が来たなあと実感します。


アオゲラはヒヨドリぐらいの大きさのキツツキの仲間ですが、ご承知のように硬い木にくちばしで穴をあけて巣を作ります。

どのくらいの硬さの木に穴をあけているんだろうと、一度試しにアオゲラの古巣の入り口に爪を立ててみたことがあるのですが、

どんなに根気よく頑張ってもびくともしませんでした。この時点で、

「ああ、生き物として負けてるな」と思いました。

なんといっても「飛ぶこと」と「硬い木を削ること」、私が道具を使わずに生身の体でどんなに頑張ってもできないことが二つもあるんですから。


アオゲラはシジュウカラやフクロウのように自然にできた木のうろや隙間を使って巣をつくるのではなく、自分で木に穴を掘って巣作りの場所を創出します。

自分に必要な環境を作り出す能力があるのですね。

木に穴を彫るという特殊能力を使って、東京近郊のアオゲラは1970年代以降、山間地から平地の都市部に繁殖場所を広げてきました。

里山で炭焼きが行われなくなり、大径木の木が増えてきたことや公園に植栽した樹木が大きく成長してきたことで、

巣をつくることができる木や森が都市部に増えたことと関係があるのでしょうか。


徐々に平地の都市部へ分布を広げてきたアオゲラですが、現在関東の都市部や都市近郊の公園ではナラ枯れが広がり、大径木の木がどんどん枯れています。

ナラ枯れによって木が枯れることは、一時的には食料となる虫が増えるのでアオゲラの繁殖にとってプラスかもしれません。

しかし、将来的には大径木の木が少なくなるわけですから、アオゲラが巣作りできる木は減っていくのではないかといわれています。

そうなるともしかしたら一度分布を広げたアオゲラは、徐々にまた山間部を残して減少していくのでしょうか。


こうした長い時間軸の鳥の分布の変化は、関東近県で行われている探鳥会の記録を追いかけていくと見届けることができると思います。

長い時間の流れを俯瞰しながら「この先どうなっていくんだろう」ということを想像しながら楽しむバードウォッチングも面白いと思いませんか?


2025/08/28

ニコンモナーク探鳥会「ツバメのねぐら入り観察会」を開催しました

2025年8月2日(土)に神奈川県川崎市の多摩川河川敷にて「ニコンモナーク探鳥会 ツバメのねぐら入り観察会」を開催しました。


「ニコンモナーク探鳥会」は、おもに、バードウォッチング初心者の方を対象に、野鳥観察の楽しさを体験していただくイベントです。参加者の皆さんには、ニコンの双眼鏡「モナークM7」を貸し出し、双眼鏡をお持ちでない方も気軽に参加できるようにしています。

▲貸し出した双眼鏡「モナークM7」
暗い環境でも明るくくっきり見えます

巣立ったツバメや子育てを終えたツバメは、河川敷のヨシ原などに集まって集団で眠るようになります。
ツバメのねぐら入りでは、日没頃になると集まってくる数千羽のツバメたちが、ヨシ原や上空を乱舞する様子を観察します。


普段は日中に開催することが多い探鳥会ですが、ツバメのねぐら入り観察会は夕方からのスタート。当日は18時から、あたりが暗くなるまでの約1時間半のプログラムで、22名の方にご参加いただきました。


▲夕方の河川敷

観察会では、はじめにスタッフが双眼鏡の使い方とツバメのねぐら入りについて説明したあと、参加者の皆さんでツバメが来るのを待ちました。
日没が近づくと、ツバメが次々にやってきます。双眼鏡を使うと、ヨシ原の上を飛び交ったり、水面すれすれを飛んで水浴びする姿も観察できました。

▲観察のようす
対岸のヨシ原にツバメたちが集まります

あたりが暗くなってくるとツバメたちは次第にヨシへと止まりはじめます。観察場所からは距離があるため望遠鏡を使用し、たくさんのツバメがヨシにとまって休む姿をじっくりと観察することができました。

▲ヨシ原に集まるツバメ
暗くなると徐々にヨシにとまり始めます

参加者からは、
「これほどのツバメの大群を見られたのは貴重な体験でした」
「双眼鏡でねぐらの様子をしっかり観察できて、とても楽しかったです」
などの感想が寄せられ、充実した時間を過ごしていただけた様子でした。


これからも、さまざまなフィールドで探鳥会を開催し、より多くの方にバードウォッチングの楽しさをお伝えできればと考えています。


★このイベントは、株式会社ニコンイメージングジャパンのご協賛で開催いたしました。

ツバメを見守る輪_Vol.97_道の駅 三芳村 鄙の里

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「ツバメの見守りありがとう」千葉県の

「道の駅 三芳村 鄙の里」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会千葉県からの推薦で、
道の駅 三芳村 鄙の里」へ感謝状を贈呈しました。

道の駅 三芳村 鄙の里は、千葉県南房総市にある道の駅です。

道の駅 三芳村 鄙の里

鄙の里では、以前からツバメの巣の保護に努めており、
2023年12月のリニューアルオープン以後も継続しています。
人の往来が多い場所にフン除けを設けたり、ポスターやシールを掲示したりして、
子育てをするツバメを見守って大切にされています。駅長の亀田さんも、
ツバメと人との共生に配慮されており、観光で訪れる方々にも珍しがられ、
親しみをもって受け入れられています。

▲ツバメの巣の下にはフン受けが設置されている

こうした見守りに対して、7月1日(火)に、日本野鳥の会千葉県の橋本事務局長より、
道の駅 三芳村 鄙の里 駅長の亀田さんへ感謝状が手渡されました。

▲感謝状贈呈のようす

感謝状の贈呈を受け、亀田さんからは
「この場所は、周りに田畑が多く、ツバメが多い環境です。
ツバメの子育てに最適な場所として、環境の維持に努めていきたい」
とあたたかいコメントをいただきました。

ツバメを見守る輪_Vol.96_板坂理容室、キッズアカデミー太陽丘こども園

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「ツバメの見守りありがとう」 石川県の

「板坂理容室」「キッズアカデミー 太陽丘こども園」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会石川からの推薦で、
 
●板坂理容室
板坂理容室は、石川県金沢市にある理容室です。
板坂理容室がある湯涌温泉街のメイン道路沿いからは、
ツバメの巣が並んでいるのが見えます。

▲板坂理容室

ツバメの巣の前には、紐を垂らすなどカラス避けをしており、
フン受けの板を設置するなどツバメたちを大事に見守っています。

▲カラス除けのひもと
巣の下にはフン受けの板が打ち付けられている
 
こうした見守りに対して、7月1日(火)に、
日本野鳥の会石川の白川代表より、
板坂理容室店主の板坂さんへ感謝状が手渡されました。

▲感謝状贈呈のようす

▲ツバメの巣を見上げる板坂さんと白川代表

感謝状の贈呈を受け、板坂さんは、
「とにかくツバメはかわいい。今後もツバメたちの子育てを見守っていきたいと思っています。」とお話されました。

キッズアカデミー 太陽丘こども園

キッズアカデミー 太陽丘こども園は、石川県金沢市にある保育園です。

キッズアカデミー 太陽丘こども園

ツバメの巣は、玄関、裏側合わせて7個の巣があり、
それぞれの巣の下にはフン受けの板が設置されています。

▲ツバメの巣の下にはフン受けが設置されている

ツバメの巣は、卵からヒナになるまで子供たちにも見える場所に作られており、
その成長を見るのも子供たちの楽しみになっており愛着の形成にも役立っているとのことでした。残念ながら今年はツバメの営巣は確認できませんでしたが、ツバメが来た時には、しっかり見守っていきたいとお話されました。

こうした見守りに対して、7月1日(火)に、
日本野鳥の会石川の白川代表より、キッズアカデミー 太陽丘こども園園長の山下さんへ
感謝状が手渡されました。

▲贈呈のようす

▲ツバメの巣を見上げる山下さんと白川代表

感謝状の贈呈を受け、山下さんは、
「ツバメの巣があることで、子どもたちがツバメを学ぶよい機会になっている。
またツバメに営巣して欲しい。そして、今後もツバメを見守っていきたい。」
とお話されました。

2025/08/01

今月の鳥「コサギ、チュウサギ」

 日本野鳥の会が発行する、ワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。

2025年8月の鳥は、「コサギ」と「チュウサギ」です。

 


撮影:野間 修一/撮影地:鳥取県

この写真の2羽。ぱっと見たところ、どちらも同じように見えますが、

飛んでいるのがチュウサギ、水面にいるのがコサギです。

 

見分けるポイントはいくつかあります。

たとえば足指の色。コサギは鮮やかな黄色ですが、チュウサギは黒。

くちばしにも違いがあり、コサギは一年を通じて黒いのに対し、チュウサギのくちばしは季節によって変化します。春や夏には黒く、秋冬になると黄色へと衣替えするのです(ただし、個体差や季節の変わり目には例外もあります)。

名前の通り、体の大きさも目安になります。チュウサギのほうが、少し大きく見えるはずです。写真では確認できませんが、口角と目の位置関係にも違いがあります。

 

さらに、見た目だけでは分からない違いもあります。

コサギは日本に一年中いる留鳥ですが、チュウサギは春から夏にかけてやってくる渡り鳥。秋になると、チュウサギは南の地へと旅立っていきます。

 

小学生の頃、近所の田んぼで、白くて足の長い鳥をよく見かけました。

母に「あの鳥はなに?」とたずねると、「シラサギだよ」と教えてくれました。なるほど、とそのまま覚えていましたが、大人になって「シラサギ」が実は白いサギの総称だと知ったとき、あの田んぼの風景がふっとよみがえりました。

あの頃、もっと鳥に関心を持っていたら、「今日は何サギが来ているのだろう」と観察するおもしろさに気付けていたかもしれません。

 

チュウサギとコサギと一緒にいるようすは、そろそろ見納めです。

ちなみに、よく見られる白いサギとしては「ダイサギ」もいて、こちらもコサギ同様、一年中見ることができます。

もし白いサギを見かけたら、ちょっと立ち止まって、よく見比べてみてください。


スタッフE

2025/07/30

ツバメを見守る輪_Vol.95_株式会社マイスターエンジニアリング

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「ツバメの見守りありがとう」 兵庫県の

「株式会社マイスターエンジニアリング」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会ひょうごからの推薦で、
株式会社マイスターエンジニアリング」へ感謝状を贈呈しました。

商業ビル「アピアさかせがわ」の荷捌き場には、毎年たくさんのツバメが飛来し、30を超える巣が作られることもあります。

このビルのメンテナンスを担当する、株式会社マイスターエンジニアリングでは、フンの清掃だけでなく、落下したヒナのために受け皿を用意するなどして、長年見守ってこられました。


荷捌き場の天井につくられたツバメの巣
巣の下にはフン受けが設置されている

昨年お話を伺った際には、さすがに巣の数が多くなり、フン対策に悩んでいるとのことでした。そこで、ひょうご支部で作成したフン受けをお渡ししたところ、それを参考に同じものを量産して、荷捌き場に設置してくださいました。

フン受けを設置してくださった野口さんと青木さんは、毎年戻ってくるツバメを見て、何を頼りに戻ってくるのだろうと感心するとともに、不思議に思うということです。長旅を経て、この場所に戻ってきてくれるのだから見守ってあげようと、あたたかい気持ちでツバメたちを迎えてくださっています。 


こうした見守りに対して、7月22日(火)に、日本野鳥の会ひょうごより、
株式会社マイスターエンジニアリング 係長 野口さんへ
感謝状が手渡されました。

▲贈呈のようす

▲記念撮影
贈呈を受けて、野口さんからは、
「ここにツバメが来るようになってから、これまでなにげなく見ていた
ツバメに興味が湧くようになりました。来年もまた来て欲しいです。」
とコメントをいただきました。

ツバメを見守る輪_Vol.94_西宮消防署北夙川分署

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「ツバメの見守りありがとう」 兵庫県の

「西宮消防署北夙川分署」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会ひょうごからの推薦で、
西宮消防署北夙川分署」へ感謝状を贈呈しました。

西宮消防署北夙川分署の消防車両待機場所には毎年ツバメが営巣しています。

現在、駐在されている消防士さんが把握しているだけでも、7年ほど前からツバメが飛来しているそうです。通常、消防署の車両待機場は夜になるとシャッターが閉まるのですが、北夙川分署にはシャッターがないため、ツバメの出入りも自由で営巣しやすいのではないかということです。

車両待機場の天井にツバメの巣がある

毎年フン受けを設置して見守ってくださっているのですが、ツバメ待機場内のいろいろなところに止まってフンをしてしまうため、日々整備をされている消防車や消防服が汚れてしまい困ることもあるそうです。それでも、毎年「またアイツらがやってきたかー」と苦笑いしながら見守ってくださっているそうです。


こうした見守りに対して、7月8日(火)に、日本野鳥の会ひょうごより、
西宮消防署北夙川分署 分署長/消防司令長 増田さんへ
感謝状が手渡されました。

▲贈呈のようす

▲記念撮影

贈呈を受けて、西宮消防署北夙川分署様より、以下のコメントを頂きました。
「この度は、ツバメの巣の保存活動に対して思いがけず感謝状を頂戴し、大変光栄に思っております。
昨年日本野鳥の会様から、ツバメの巣の保存についてお礼の言葉を頂いた後、庁舎のLED化工事に伴い、ツバメが飛び立った後に、電灯の傘に作られているツバメの巣を取ることになり、残念な思いでしたが、今春再びツバメが壁に巣を作り、戻ってきました。道を挟んで小学校もあり、道行く親子から「あ、ツバメが飛んでいる」と言う声を聞くと、地域に応じた自然にも配慮し、ツバメが戻って来ることができる場所を守ることは、地域の皆様との信頼関係にもつながる活動であると考えております。 
今後も、地域の自然と調和しながら、安心安全なまちづくりに努めてまいります。
本日は誠にありがとうございました。」



ツバメを見守る輪_Vol.93_神戸野田高等学校

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「ツバメの見守りありがとう」 兵庫県の

「神戸野田高等学校」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会ひょうごからの推薦で、
神戸野田高等学校」へ感謝状を贈呈しました。

神戸野田高等学校では、10年程前から毎年ツバメが営巣しています。

ツバメの巣は、通用門を入って教室に行く通路の上(ピロティー)と、食堂の奥を出たところの2か所に巣があります。

▲ピロティーのツバメの巣

通路上の巣は、全校生徒1000人が通る場所なので生徒全員で見守っているそうです。フン受けを敷きコーンや注意貼紙、フン掃除などは生徒会が中心になって対応しているとのことでした。

ほかにも、教頭先生は昔、ダンスの顧問をされていた時、ツバメは幸せを運んでくるというテーマで、生徒と一緒に創作ダンスを創り、『ツバメが運ぶもの』というタイトルで全国大会に出場したこともあるとのことでした。

こうした見守りに対して、6月13日(金)に、日本野鳥の会ひょうごより、
神戸野田高等学校 生徒会長の水谷さんへ感謝状が手渡されました。

▲贈呈のようす

▲校長先生を囲んで記念撮影

贈呈を受けて水谷さんは、
「卒業した後、ツバメが来なくなったら悲しいので、ずっと見守ってくれてくれるよ
う受け継いでいきたい」とお話くださいました。

今年は、どちらの巣も、5月頃に早々とヒナが巣立っていったそうです。


ツバメを見守る輪_Vol.92_スーパーベルクス 板橋中台店

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「ツバメの見守りありがとう」 東京都の

「スーパーベルクス 板橋中台店」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会東京からの推薦で、
スーパーベルクス 板橋中台店」へ感謝状を贈呈しました。

スーパーベルクス板橋中台店は、東京都板橋区にあるスーパーマーケットです。

▲入口近くの天井にツバメの巣がある

板橋区上板橋地区でもツバメの営巣場所が減少していますが、ここは食品を販売するスーパーマーケットであるにもかかわらず、長年巣の場所を保護し、客にも注意を促して、多い年には複数のつがいが営巣、育雛してきました。

▲ツバメに対して注意を促す看板

警備の方や自転車置き場の整頓の方を中心にツバメの飛来、営巣を温かく見守っているのが感じられます。

こうした見守りに対して、6月19日(木)に、日本野鳥の会東京の大塚代表より、
スーパーベルクス板橋中台店 店長の山上さんへ感謝状が手渡されました。

▲贈呈のようす

ツバメを見守る輪_Vol.91_若狭町観光船レイククルーズ、若狭町立気山小学校

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「ツバメの見守りありがとう」福井県の

「若狭町観光船レイククルーズ」「若狭町立気山小学校」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会福井県からの推薦で、

「若狭町観光船レイククルーズ」「若狭町立気山小学校」へ感謝状を贈呈しました。


若狭町観光船レイククルーズ

若狭町観光船レイククルーズでは、5~6年前からツバメがクルーズ船内に営巣するようになりました。

観光船が湖を航行すると、ツバメは巣材や餌を運ぶために船を追いかけてやってくるそうで、観光船運航会社のみなさんは、巣を撤去せず、見守るようになったとのことです。

新聞やテレビでも報道されたことがあり、レイククルーズのホームページでは、ツバメの飛来、巣作り、抱卵、ヒナへの給餌、巣立ちと日々の変化が紹介されています。

▲船内にツバメの巣がある

▲船内を飛ぶツバメ

この見守りに対して、6月23日(月)に、日本野鳥の会福井県支部の小嶋代表より、

若狭路活性化研究所 代表理事 田辺さんへ感謝状が手渡されました。

▲感謝状贈呈のようす

若狭町立気山小学校

若狭町立気山小学校では、1989年からコシアカツバメが校舎に営巣するようになりました。

以降、毎年春になると飛来し子育てをしているそうです。

子供たちは10年ほど前から総合の授業でコシアカツバメの生態などを学んだり、学校周辺の自然環境を調べるなど、さまざまな取り組みをされています。

年によってはスズメに半分ほど巣を横取りされることがあり、子どもたちは「コシアカ頑張れー!」と声援を送っているそうです。


▲双眼鏡や望遠鏡でコシアカツバメを観察

この見守りに対して、7月14日(月)に、日本野鳥の会福井県支部の小嶋代表より、

若狭町立気山小学校へ感謝状が手渡されました。

▲感謝状贈呈のようす


ツバメを見守る輪_Vol.90_医療法人健優会 樋口医院、玄海みらい学園

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「ツバメの見守りありがとう」 佐賀県の

「医療法人健優会 樋口医院」、「玄海みらい学園」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会佐賀県支部からの推薦で、

「医療法人健優会 樋口医院」、「玄海みらい学園」へ感謝状を贈呈しました。


● 医療法人優健会 樋口医院

医療法人優健会 樋口医院は、佐賀県嬉野市にある病院です。

ここでは、10数年前より毎年ツバメが飛来し、子育てを行っています。

子育てが始まると、理事長先生をはじめ、職員や看護師の皆様、ご来院中の患者様も、成長と巣立ちを温かく見守っています。

見守りに対して、6月19日(木)に、日本野鳥の会佐賀県支部の宮原支部長より、

医療法人優健会 樋口医院 事務局長の安田さんへ感謝状が手渡されました。

▲感謝状贈呈のようす

安田さんは、「毎年医院の駐車場に沢山のツバメが巣を掛けるので車の止める場所を移動して繁殖の邪魔をしないようにしています。」お話されました。

駐車場には巣が5つあり、2巣のヒナは巣立って行ったそうです。


玄海みらい学園

佐賀県玄海町にある玄海みらい学園では、校舎に多数のツバメの古巣が残されています。

玄海みらい学園は、愛鳥モデル校でもあり、日本野鳥の会佐賀県支部が、佐賀県からの委託を受け、環境教育の授業を担当しています。

ツバメについてお話を伺ったところ、「毎年ツバメが巣をかけ巣立っていく。学校では小さな命を大切にする心を育むため温かく見守っています」とお話しいただきました。

玄海町の教育長も愛鳥家で、子どもたちをバードウオッチングに連れ出したりと、学校全体で生きものや取り巻く環境への関心の高いことがうかがえます。

▲校舎の天井に作られたツバメの巣

こうした見守りに対して、6月23日(月)に、日本野鳥の会佐賀県支部の宮原支部長より、玄海みらい学園の学園長、生徒さんへ感謝状が手渡されました。

▲贈呈のようす

今年はツバメの飛来が少なく、2巣だけの繁殖だったそうですが、学園ではツバメを見守ることを通して、小さな命を大切に思う心を育ませたいとお話されました。


2025/07/29

ツバメを見守る輪_Vol.89_桜川市役所

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「ツバメの見守りありがとう」 茨城県の

「桜川市役所」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会茨城県からの推薦で、「桜川市役所」へ感謝状を贈呈しました。

桜川市役所の大和庁舎では、庁舎玄関前の天井や庁舎周辺の軒下にコシアカツバメの巣が作られ、その数は50個近くにのぼります。

▲庁舎の天井にあるコシアカツバメの巣

繁殖しているつがいは毎年10つがい程度で、一度使った巣や新しく作った巣を使っています。また、一部の古巣はスズメやヒメアマツバメも利用しています。

コシアカツバメの内陸部での営巣は珍しく、庁舎では糞に注意するよう「頭上注意 ツバメの巣があります。落とし物にご注意してください」と書かれた看板も設置しています。

市役所の方々は、繁殖期以外に壊れた巣を一部撤去することもありますが、玄関前天井に作られる巣については、場所を問わず温かく見守られています。また、こうしたコシアカツバメの繁殖の様子は、生涯学習課によってYouTubeでも紹介されています。

▲「コシアカツバメ」
  桜川市生涯学習課YouTubeチャンネルより


こうした見守りに対して、6月16日(月)に、日本野鳥の会茨城県の矢吹会長より、

桜川市役所 総務部財政課 石塚さんへ感謝状が手渡されました。

2025/07/25

ツバメを見守る輪_Vol.88_日本交通株式会社 山口営業所

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「ツバメの見守りありがとう」 山口県の

「日本交通株式会社 山口営業所」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会山口県支部からの推薦で、

日本交通株式会社 山口営業所」へ感謝状を贈呈しました。


日本交通株式会社山口営業所は、山口県山口市にあるタクシー会社です。

▲日本交通株式会社 山口営業所

日本交通株式会社 山口営業所では、営業所の車庫でたくさんのツバメが子育てをしています。

ツバメの見守り活動は約30年前から続けており、毎年多くのヒナたちが巣立っていきます。

見守りのようすは、これまでに地元のローカルニュースでも取り上げられました。



▲天井一面にフン受けの傘が吊り下げられている


この見守りに対して、6月13日(金)に、日本野鳥の会山口県支部より、

日本交通株式会社 山口営業所のみなさまへ感謝状が手渡されました。

2025/07/11

ツバメを見守る輪_vol.87_有限会社 茶友(チャユウ)

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「ツバメの見守りありがとう」 長崎県の

「有限会社 茶友(チャユウ)」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会長崎県支部からの推薦で、
有限会社 茶友」へ感謝状を贈呈しました。

有限会社茶友は、農林水産祭天皇杯や日本茶アワード日本茶大賞などの受賞歴もある、茶の生産・加工・販売を行う企業です。

ツバメの営巣は約30年前からで、新工場の設置に伴い旧工場を倉庫として使い始めたところから始まったそうです。木材などを使用した倉庫は営巣に適しており、巣が崩れ落ちないように巣の下に板を打ち付けたり、止まり場所として台や鉄線を設置したりと、手をかけて見守っています。
現在は、約30個以上の巣が確認され、そのうち1/2〜1/3が営巣し、ほとんどが年2回子育てをするとのことです。糞対策として床に段ボールや紙袋を敷き、倉庫を使わない時期もツバメが出入りできる隙間を残しています。
スタッフの皆さんはツバメが可愛くてたまらないと語り、見守ることを生活の一部としているそうです。

▲倉庫の天井に作られたツバメの巣

▲板に止まるツバメのつがい

この見守りに対して、6月2日(月)に、日本野鳥の会長崎県支部より、
有限会社茶友 取締役の松尾美嘉さん、松尾純子さんへ感謝状が手渡されました。

▲感謝状贈呈のようす(有限会社 茶友)

▲巣立ち間近なツバメ

贈呈を終えて、松尾純子さんからは、
「思いがけない感謝状をいただいて驚いています。ありがとうございます。これからも見守っていきます。」とあたたかいコメントをいただきました。

ツバメを見守る輪_vol.86_フレスコキクチ鹿島店

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「ツバメの見守りありがとう」 福島県の

「フレスコキクチ鹿島店」に感謝状贈呈

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日本野鳥の会南相馬からの推薦で、
「フレスコキクチ鹿島店」へ感謝状を贈呈しました。

フレスコキクチ鹿島店は、福島県南相馬市にあるスーパーマーケットです。

▲フレスコキクチ鹿島店

ツバメは、2017年10月の新築移転後から営巣するようになりました。巣の場所はお客さんの往来が激しいお店の出入口付近で、衛生面から巣を撤去するかどうかの話が出たこともあったそうですが、「縁起物だから」と巣の撤去に反対されたスタッフの方の声をきっかけに、店舗全体でツバメの見守りが始まり、現在まで続いています。
前店長はツバメの巣の下を積極的に掃除していたそうで、今年店長が代わった際には、「ツバメの事もよろしくお願いします」と引継ぎが行われました。
店舗へ取材にうかがった際には、お客様に「今年も来たね」とか「もうそういう季節なんだね」などと話しかけられ、お客さんからも温かく見守られていることを感じました。

▲ツバメの注意を促す看板

▲巣に出入りするツバメ


この見守りに対して、5月16日(金)に、日本野鳥の会南相馬の遠藤代表より、
フレスコキクチ鹿島店 店長の阿部さんへ感謝状が手渡されました。

▲贈呈のようす(フレスコキクチ鹿島店)

贈呈を終えて、店長の阿部さんからは、
「感謝状をありがとうございます。これも前任の店長、スタッフのおかげです。ツバメが来る事でお客様との会話がはずむこともありますし、ツバメは人と近い場所に巣を作る事で外敵に襲われにくくなるし、ウィンウィンの関係が築けていると感じました。来年以降もツバメ達をあたたかく見守っていければと思っています。」
とあたたかいコメントをいただきました。

今月の鳥「アオゲラ」

日本野鳥の会が発行する、ワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。 2025年9月の鳥は、「アオゲラ」です。 撮影:山中 忍/撮影地:埼玉県 私が住んでいる東京郊外の公園では、5月の繁殖シーズンになるとアオゲラの声が聞こえてきます。 「ピューッ、ピューッ、...