日本野鳥の会が発行するワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。
2026年8月の鳥は「コシアカツバメ」です。
撮影:熊谷 隆/撮影地:大阪府
コシアカツバメは、主に夏鳥として九州以北に渡来するツバメの仲間です。
見た目はツバメと似ていますが、ツバメよりひと回り大きく、長い尾と腰の赤茶色、喉からお腹にかけて見られる縦斑が特徴です。
ツバメといえば、民家の軒先などにおわん型の巣を作るイメージがあるかもしれませんが、コシアカツバメの巣は少し違います。
巣は徳利を縦に割って天井に貼り付けたような形をしており、建物の天井などツバメよりも高い所に作られることが多いです。出入口が小さいため巣の中を見ることはできませんが、親鳥が顔を出していたり、ヒナが穴から顔をのぞかせたりする様子を観察できることもあります。
さて、8月に入り、ツバメのねぐら入り観察会のシーズンがやってきました。
ツバメは繁殖期の終わりから秋にかけて、河川敷のヨシ原などで大規模なねぐらを作ります。
ツバメのねぐら入り観察会はこちら
https://www.wbsj.org/activity/event/swallow-roost-observation/
ツバメはねぐらを作るけど、コシアカツバメはどこで眠るのかな?と思い、調べてみました。
すると、日本野鳥の会で発行している『Strix(ストリクス:野外鳥類学論文集)』に、以下の報告がありました。
佐藤雅史. 2000. コシアカツバメの秋期のねぐら. Strix 18 141-143.
https://www.wbsj.org/nature/public/strix/18/strix18_17.pdf
報告によると、1998年10月10日に奈良県曽爾村で、500~600羽のコシアカツバメの群れがススキ草原にねぐら入りしたとのことでした。しかし、「この集団ねぐらが渡り途中の一時的なねぐらか、繁殖期後期の幼鳥を中心としたねぐらかは判別できなかった。」とも書かれていました。
ほかにも調べてみましたが、「数百羽が電線に並んでいた」「渡り途中と思われる群れがいた」などの断片的な情報はあるものの、継続的に大規模なねぐらが観察された事例はありませんでした。
ねぐらを作らないということは、巣で眠るのでしょうか?
巣で眠るとしたら、巣立った幼鳥は自分の巣で?それとも空いた古巣で?など次々に疑問が湧いてきます。
身近な鳥でもまだまだ分からないことはたくさんあって、観察を続けることで新たな発見につながるのかもしれません。
コシアカツバメのねぐらを目撃した方はぜひ教えてください!!
スタッフ IM
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