2024/08/09

ツバメのねぐら入りを見てみよう! 東京近郊の観察地のご紹介


暦の上では立秋を過ぎましたが、まだまだ夏らしい暑さが続きます。

この時期、日中はとても暑くてバードウォッチングには向きませんが、

暑さの落ち着いた夕暮れ時はツバメのねぐら入りを観察するチャンスです。

「ツバメのねぐら入り」とは?


毎夏、日本野鳥の会では「ツバメのねぐら入り観察会」を開催しています。

しかし、毎回定員をはるかに超える多数のご応募をいただくため、ご参加をお断りしてしまう方も多く…。

そこで、今回はより多くの方にもねぐら入りの観察を楽しんでいただけるよう、東京近郊の「ねぐら入り観察スポット」を皆様にご紹介いたします。


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京急大師線「港町」駅から徒歩5分ほどの多摩川河川敷。

駅から近く、すぐ後ろには高層マンションが立ち並んでいるので「こんな場所に?」と

感じるかもしれませんが、このエリアでは約1000羽以上のツバメがねぐらに戻ってくる様子を観察することが出来ます。


砂利道の上からの観察がおすすめです。

マンションを背に、対岸方面を観察します。

ツバメたちはおおむね、日没の20分前くらいから集まり始めます。

最初は水面の近くやねぐら周辺の上空を飛び回るのですが、徐々にヨシへ降りていきます。

そのため、いきなりねぐらを観察するのではなく、まずは空や水面など広い範囲を見てツバメたちを探すのがおすすめです。

また、ツバメは飛ぶのが得意な鳥なので、その姿を双眼鏡に入れるのにもコツが必要です。

双眼鏡を覗きながら姿を追うのではなく、自分の目で姿を追ったまま視線の先にスッと双眼鏡を被せる…という方法だと見やすいです。
上記が難しい場合は、ツバメが良く旋回する場所を狙って双眼鏡を構え、視野の中をツバメが通過するのを待ち伏せする方法もあります。


ちなみに、こちらの観察ポイントではツバメの他にアオサギやコサギ、イソシギ、カルガモのほか、運が良いときはヨシゴイの姿を見ることもできますよ。


以下では、持ち物や観察時の注意についてもご紹介します。


~持ち物~

① 懐中電灯

ねぐら入りが終わった後はすっかり日も落ち、周りは真っ暗です。

駅までは遠くないのですが、明かりがあると足元を照らす際や荷物をまとめる時にも役立ちます。

おすすめは首から掛けるタイプのもの。両手が空くので便利ですよ!


②虫よけ

河原には蚊の他にヌカカと呼ばれる虫などが生息しています。

刺されるとなかなか痒みが治らないので、虫よけがあると安心です。


③ 双眼鏡

肉眼だとツバメの姿が小さな黒い点にしか見えず、少し物足りないかもしれません。

薄暗い環境での観察になるので、口径の大きな双眼鏡がおすすめです。

望遠鏡があると、さらに楽しむことができます。


④上着

川から流れてくる風は心地よさもありますが、寒く感じることがあります。

また、虫よけの面でも一枚羽織るものがあるとよいです。


 ⑤おやつと飲み物

夏場は暑いので、熱中症対策に飲み物は必須です。

ツバメたちを待っている時間に、おやつがあると楽しく観察できます。

(ごみは各自で持ち帰りましょう!)



~観察時の注意~

① 観察場所はすぐ後ろにマンションが建っています。そのため、双眼鏡や望遠鏡をマンションの方へ向けないようにしましょう。


②ツバメがねぐら入りをする時間帯には、お子さんや釣り人が河川を利用していたり、

自転車や犬のお散歩などで道を通りがかる利用者の方もいます。

観察時、周りの状況には十分ご注意ください。


③夏は急な豪雨や雷など、天候の状態が変わりやすいため、天気の様子には十分気を付けて観察を行ないましょう。


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涼しくなってくる秋ごろになると、ツバメたちは東南アジアの方へ帰ってしまいます。

年によって前後しますが、ツバメたちが観察できるのは、あと10日ほどです。。。




それでも、壮大に乱舞するツバメたちの姿は圧巻です!

東京近郊にお住まいの方はぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?



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