日本野鳥の会が発行するワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。
ワイルドバード・カレンダー、7月の鳥は「セイタカシギ」です。
セイタカシギは、スラっとした体と、なんといってもとても長い足が特徴の鳥です。
全長は37cm。そして足は、付け根から指先まで25cmもあるそうです。
翼と頭の一部が黒色、体は白色、足はピンク色をしています。
日本には、主に旅鳥として、水田や蓮田、入り江などに飛来し、水辺を歩き回りながらエビやカニ、小魚などを食べます。足が長いことで他のシギ・チドリたちが入れないような深い場所まで足を延ばすことができ、効率よくエサを取ることができるようです。
私がセイタカシギを初めて見たのは、まだ小学生のころでした。
第一印象は、やっぱり「足…」でした。
小学生ながら、あまりの足の長さにびっくりした記憶があります。
私は、セイタカシギを田んぼで見ることが多いのですが、田んぼによくいるシギ・チドリは、タシギやクサシギなどずんぐりむっくりした体型の鳥が多く、その中を歩くセイタカシギはとっても目を惹きます。歩く姿もとてもスマートで、立ち姿はまるでモデルのようなたたずまいです。
そんなセイタカシギですが、環境省のレッドデータブックにて、「絶滅危惧Ⅱ類(VU)※」に指定されています。(※絶滅の危険が増大している種)
ただ絶滅が心配されている一方で、千葉県や東京都などでは繁殖も確認されており、数が増えている場所もあるようです。実際に、ある河川敷へツバメのねぐら入りを見に行った際、目の前のテトラポットに数羽のセイタカシギがいたことがありました。こんなところに!となんだかうれしくなりました。
セイタカシギだけに限らず、シギ・チドリたちは、干潟が埋め立てられてしまうことによる生息環境の消失や悪化、水田や湿地の減少などで世界的にも数を減らしています。
日本野鳥の会では、シギ・チドリたちを守るための取り組みも行っています。
ぜひ、こちらもご覧ください。
「気づいて! 地味かわいい「シギ・チ」とその危機」
https://www.wbsj.org/join/donation-and-fundraising/donation/2023bm/
スタッフMI