普及室では、体の不自由な方にも、バードウォッチングを通して、
自然に触れていただきたいと考え、バリアフリー探鳥会を実施しています。
=========
3月11日(土)昭和記念公園でデイケアルームフローラ(東京都日野市)に通う
重症心身障がいの子どもたち3名と、そのご家族でバリアフリー探鳥会を行いました。
コロナ禍では、オンラインによるバリアフリー探鳥会を試行していましたが、
現地で直接対面するバリアフリー探鳥会はこれが初めてとなるため、
スタッフもドキドキしながら臨みました。
当日は、当会スタッフ向けに実施したバリアフリー研修会の講師としてお世話になった
宮野谷さんと宮崎さんにもスタッフとしてご参加いただき、合計7名体制で行いました。
当日の天気は晴れ、日中は気温もあがり、お散歩するだけでも楽しいような陽気でした。
昭和記念公園は、道幅が広く階段を使わずに公園内を回ることができます。
また、公園の中心にある大きな池では、マガモ、カルガモ、ヒドリガモなどの
鳥を間近に観察することができます。
▲木々も春めいてきました🌸 |
ご家族やフローラのスタッフのみなさんにも双眼鏡を貸し出し、
一緒にバードウォッチングを体験していただきました。
前半は、カモなどの水鳥を観察し、鳥を見ることに慣れてきた後半は、
シジュウカラやエナガ、メジロなどの小鳥の姿に
大きな歓声が上がっていました。
子どもたちも、親御さんたちが楽しんでいることを感じ取っているようで、
終始和やかな雰囲気の探鳥会となりました。
▲池のカモを観察(真剣です・・・!) |
今回、重症心身障がいの子どもたちにバードウォッチングを体験してもらうために、
普段とは違う機材を2つ用意しました。
1つ目は、三脚の脚が大きく開脚する望遠鏡です。
通常の三脚では、脚が邪魔になって車椅子に座ったまま望遠鏡をのぞくことができません。
そこで、足が大きく広がる三脚を使い、車椅子が三脚の下に入れるように工夫しました。
▲三脚の足を広げると、車椅子でも観察可能に! |
▲望遠鏡で鳥が見えるかな? |
2つ目は、タブレットです。カメラとタブレットを接続し、
大きな画面でリアルタイムの鳥を見ることができるようにしました。
タブレットを使用することで、望遠鏡をのぞくことが難しい子どもでも、
鳥の観察を行うことができました。
これらの経験は、健常者の方を対象とした探鳥会でも、
応用していけると思います。
▲これなら誰でも観察できます! |
最後にその日見ることができた鳥の振り返りを行い、
参加者みなさんで集合写真を撮りました。
▲最後に記念撮影! |
参加者の方からは、「とても楽しかった」と言っていただくことができ、
スタッフにとっても良い経験となりました。
今後も、より多くの方にバードウォッチングの機会を提供できるよう、取り組んでいきたいと思います。