日本野鳥の会が発行するワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。
2023年12月の鳥は、イカルチドリと、タシギです。
撮影地:京都府 / 撮影者:廣瀬たまき
イカルチドリは全長約21cmで主に河川で暮らす鳥です。
夏になると似たような鳥でコチドリがいますので、見分けがつきにくいことがありますが
コチドリよりちょっとだけスタイルが良く、クチバシ長めがイカルチドリです。
図鑑を見るとコチドリのほうがアイリングが目立つ。足の長さが違う。
等ありますが、個人的には、2種類並べてみてみないとその差がわかりにくかったので
頭のシルエットで覚えた方が無難だと思いました。
コチドリは頭の尺より短いクチバシが特徴で、そうじゃない方がイカルチドリです。
そもそも河川の環境とほぼ同化しているので見つける事自体が大変です。
コツは、石や砂場をひとつひとつ双眼鏡で見て、なにか混じってないか探すことです。
歩いててくれたら嬉しいのですが、じっとしている事も多く、そううまくいきません。
隠れるのが本当に上手です。なので、本当に根性が大切です。
タシギも、隠れるのが上手な鳥です。
羽の色も地味ですし、枯草に居たら全然わかりません。
タシギのタは、田んぼの田。河川のほかにも田んぼでも隠れています。
全長約27㎝のうち3割くらいは長ーいクチバシの部分で占めているので
実際に見ると体はイカルチドリくらいなのが写真でわかります。
タシギ属は目が上のほうにあるので、一見、ぼーっとした顔のような印象があります。
最初はただ可愛いとしか思っていなかったのですが
実はとても視野が広く、後ろや上を確認するのに役に立っているそうです。
人間は両目で180度くらい。ハトなどでだいたい320度くらい。
タシギの仲間でヤマシギだとほぼ360度見る事ができるらしく
ただチャーミングなだけではなく力強く生きようとしている姿に感動します。*
スタッフMKでした。
*参考
Bird Research News Vol.11
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