日本野鳥の会が発行するワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。
10月の鳥はエゾビタキです。
撮影:加藤 仁 / 撮影地:埼玉県
エゾビタキは、シベリアやカムチャッカで繁殖し、東南アジアで越冬する野鳥で、日本へは旅鳥として春と秋にやってきます。
体長は約15cm(スズメと同じくらいのサイズ)、背面は灰褐色、腹面は白色です。
コサメビタキ、サメビタキと似ていますが、
見分けるポイントは胸のたてじま模様。
エゾビタキには、はっきりと灰色の縦班があり、胸部が見えると「エゾビタキだな」と判断できます。
あとは、3種の中で一番大きいという特徴があります。
混群となっているときは、「他のより大きいかも」と感じたらエゾビタキかもしれません。
実は、私はてっきり、「エゾビタキといえば北海道の野鳥!」と思っていました。
単純にエゾ=北海道に関連した野鳥、と思い込んでいたわけです。
しかし実際は、エゾビタキを北海道で見かけることは少ないのだそうです。
ではなぜ名前にエゾとつくのか、調べてみたところ、
昔は北海道より北の土地も総じてエゾと呼んでいたため、北方からやってくる鳥=エゾビタキという和名となった(という説が有力)、とのことでした。
ちょっと騙された気分なのは私だけでは無いはず・・・?
さてこのエゾビタキ。日本には旅鳥として、春と秋に立ち寄りますが、
春にみかけることはあまりなく、秋の渡り時に観察されることが多いため、秋の旅鳥というイメージがあるのではないでしょうか。
(春の渡りの時は繁殖地に向けて急いでいる一方で、秋は若鳥を連れて日本でしっかり越冬地への旅にむけて準備をするため、秋に観察されやすいのでは、という説があるようです。)
私が初めてエゾビタキにであったのも、10月の東京都内の公園でした。
秋の渡りの旅鳥がそろそろ来ているのでは、と公園の観察小屋ののぞき窓から双眼鏡で水場を見ていると、
突如まわりのバードウォッチャーの方々が「エゾだ」「エゾがでたよ」と小声でささやきあっているのをキャッチ。
「エゾってなんだろう?」とあわてて双眼鏡でさがしたところ、水場に降りてきていたエゾビタキ2羽を発見。
全体的にはグレーで目立つ鳥ではないですが、目が大きくとても愛らしい!胸のたてじま模様もしっかり観察することができました。
秋の渡りは、春にくらべるとさえずりが無いためか、とても静かに感じます。
しかし着実に旅鳥たちは移動していて、私たちバードウォッチャーへ移ろう季節をひそやかに感じさせてくれるように思います。
これがバードウォッチングの醍醐味かもしれません。
以上、野鳥観察歴3年目の初心者TSでした。
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