日本野鳥の会が発行するワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。
2023年9月の鳥は、ノビタキです。
撮影:吉岡 誠司 / 撮影地:長野県
ノビタキはスズメよりすこしだけ小さいサイズで、
その名の通り、野原に居るヒタキの仲間です。
日本には南から春から夏頃やってきます。
北海道や九州の野原で子育てをし秋にはまた渡って行くので
渡りの時期には日本各地で見るチャンスがあります。
本州ではすこし標高がある高原に来ることが多いようです。
オスは頭から背中、尾羽にかけて黒い色、お腹が白く、のど元にオレンジ色の羽があり
ここのオレンジがすこしグラデーションカラーになっています。
また、両肩に白い模様(斑)があります。
この独特な姿は他に似た鳥がいないのですぐに「ノビタキだ」とわかります。
対してメスは全体的に褐色で、カレンダーの写真はメスですね。
冬になるとオスもメスっぽい色になります。
鳴き声はしっかりヒタキの仲間っぽくジャッ、ジャッと鳴きます。
さえずりがとても綺麗なのでファンも多いと思います。
日本三鳴鳥と呼ばれるウグイス、オオルリ、コマドリ、とありますが
私はノビタキも入れさせてもらえないかと思うほど、好きです。
ぜひ気になる方は探しに行ってみてください。
夏、ノビタキが居るところはだいたい都心よりは涼しいので
涼みに行くこともできます。
群れることは無く、サイズも小さめな鳥ですが、
来る場所さえ知っていれば初心者バードウォッチャーさんでも
きっと観察しやすいと思います。
オスもメスもよく目立つところに留まるのが好きなようで
私が初めて見たときも、高原の中でも一番背の高い花の茎で
ノビタキのオスが長い時間きれいな歌声を披露してくれました。
飛び去ったあとも、同じ場所で待っていたらしれっと帰ってきて
また元気よく鳴いていました。
お気に入りの場所だったのだと思います。
スタッフMKでした。