日本野鳥の会が発行する、ワイルドバード・カレンダーに掲載されている野鳥について紹介します。
2026年3月の鳥は「ハシビロガモ」です。
撮影:石塚和良/撮影地:埼玉県
ハシビロガモは、毎年冬になると池や川にやってくるカモです。
私にとっては、とても身近な存在で、冬になれば公園の池で当たり前のように姿を見かけますが
頻繁には鳴かず、場所によって数もまちまち。そのため、意外と馴染みのない方もいるかもしれません。
いちばんの特徴は、名前の由来にもなっている平べったく大きなくちばし。
根元からずんぐりとボリューム感があり、長い鼻がついているようにも見えます。
英名には「ショベラー(shoveler)」という単語が付いており、シャベルを使う、という意味です。
ハシビロガモをはじめ、水面でエサを探す鳥たちのクチバシには、よく、洗濯板のようなヒダがあります。
なかでもハシビロガモのヒダはやや長く、クジラのヒゲのような細かい櫛(くし)状になっています。
この櫛のような部分は「板歯(ばんし)」と呼ばれます。
私たちの歯のように白く硬いものではなく、クチバシや爪に近いタンパク質でできています。
その役割もクジラと少し似ていて、水中のエサを効率よく濾し取るフィルターとして働いています。
双眼鏡でよく見ていると、ときどき水草がぐちゃりと引っかかっているのも見えてしまい、つい気になってしまいます。笑
気になりたい方はぜひ、食後の姿もじっくり観察してみてください。
カモの仲間はメスの見分けが難しいこともありますが、
ハシビロガモは別。立派なクチバシのおかげで、安心してそれとわかります。
ただし、日中は眠っていることも多く、肝心のクチバシをすっぽり羽の中にしまい込んで見えないときは、
本当にハシビロガモかどうか少し不安になりますよね。
そんなときは、とにかくオスを優先的に探し、真っ白な胸の下にぺたりと入ったオレンジ色の羽“腹巻きマン”を確認しましょう。
鮮やかな配色は、ハシビロガモのもうひとつの特徴でもあり、よく目立ちます。
カモたちは、オスのそばにメスが寄り添っていることが多いので
ハシビロガモのメスかどうか迷ったら、近くにオレンジの“腹巻きマン”がいないか探してみてください。
そのそばにいるのが、きっとハシビロガモのメスです。
~おまけ~
日本野鳥の会事務所に併設しているバードショップの入り口には
期間限定でハシビロガモのアルコールディスペンサーが設置してあります。
※状況により、予告なく変更される場合がございます。あらかじめご了承ください。
スタッフMK
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